『労働ダンピング』を読んで

http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20070305/p1



# natamaru123 『


>つまり、職場での労働と家庭での生活、家事労働とを両立できるような「働き方のスタイル」が、すべての人にとって当たり前のものであるような社会こそが、人間が生きていくには望ましいのだ、というわけだ*1。


まったくもってそのとおりです。僕も反対しません。正規雇用化といのはフリーターを賃金負担の高い人間に変えるということですから、いままで毎日夕方から家事を十分にやれていた人間が、毎日10時帰宅となり家事がほとんどできなくなることを意味します。ですから正社員化が100%労働者のためにはならないことは確かです。ですが、時間がとれても果たしてそれが有効なのか?というと疑問符がつきます。


家事を手伝っていたはずのフリーターという概念自体がおかしいいのです。フリーターは家事をやる必要がありません。


ぶっちゃけ、フリーターは嫁がいないのです。っていうかこないのです。女性側からみても魅力が無く、そんな男となんかつきあいたくない!といってねるとんパーティーなどの社交の場でふられるのです。もちろん子供も作れる状態ではないので一人もいません。自分ひとりだけの食事や洗濯物を処理すればいいだけなので、彼らが家事をする時間をじゅうぶんとれたとしても、妻の負担を軽くできるわけではないので全く意味が無いのです。時間が必要なのは家族もちの男性世帯主です。


それに、夫が早く帰宅することによっておおいに負担を軽減できるであろう世の女性は多忙な3高男性が大好きで、家事は手伝ってくれても甲斐性なしのフリーター男をだんなにしたがりません。


ですから、女性の意識を変えるか、男性フリーターの所得を補助で底上げするしかありません。ですが、前者は生物としての女性の欲望を政府が制御できるわけがありませんし、後者は当人の闘争本能や自助努力を奪ってしまいます。どちらも現実的ではありません。


男性を正社員にしたら家事をとる時間が無い。男性をフリーターにとどめておくと家事をする時間がたっぷりとれるが、とったとしても意味が無い。おそらくアダルトビデオの鑑賞やオンラインゲームに費消してしまうでしょう。公にとっても、本人にとっても益になりません。


そこで、ある人が叫びます。そうだ!”いいこと思いついた!””だったら、時間があまっているフリーターが、時間の無い正社員の家事を手伝ってあげればいいではないか!””そういう分業システムを社会に作ればいいではないか!


”残念でした、たいていの人は、あるいは人類そのものが、もうそれをとっくにやってます。名前は、”家族”といいます。


というわけで、社会で役にたつほどのスキルはなく、社会ではそれほど稼げないから、あまり働いても効果的ではない人が、正社員の時間が足りない分、やって上げられることは極力負担してあげて、正社員が働く時間を作ってあげる・・正社員も働く時間を捻出できた分だけ、自分の食い扶持だけでなく世話してくれている人の食い扶持のぶんまで余計に働く義務がある・・という、典型的な家族構成がデフォルトタイプになります。他のタイプはあまりみかけませんし、やったとしてもうまくいきません。


家族メンバー同士のこの関係を否定すると、凄腕営業マンや商品開発のエースが、同じ社内の経理の人まで利益を稼がねばならないという、会社内の分業すら否定することになります。要は家族もこれwと同じことをやっているのですから。


っていうか社会そのものが”自分が出来ないことを人に任せ、逆に、自分が出来ることをやり、それが出来ない人の分まで負担してやって、その成果を交換する” という分業システムであるからして、家族の分業を否定しまえば社会そのものが成り立たないということになります。』 (2007/03/05 22:17)


# tu-ta 『「それを、そんなに深刻に感じることなく生きてるというのは、それ自体ひどく抑圧的な状態、人間に対する抑圧を内面化してしまってる状態」ということではないように思います。そんなことを日々、深刻に考えてたら生きていけません。「忘れる」あるいは「見ないようにする」というのは生きていく上で必要な時もあると思うのです。とはいうものの、もちろん、いつも忘れていていいわけではあありません。それを打開していく方向、そういう社会を変えていく方向に魅力があれば、自らの状況を力に変えていくことも可能かもしれません。労働運動や社会運動がそういう魅力を作れるのかどうかということがひとつの鍵になるように思います。
P.S.natamaru123さん
ここでArisanが書いていることだけ読んでも、問題は10時まで仕事しなければならない正社員の働き方にもあるということは明白です。ぼくも自戒を込めて書くのですが、もう少していねいに読んだ上でコメントを書いたほうがいいんでしょうね。』 (2007/03/06 12:46)


# natamaru123 『
>問題は10時まで仕事しなければならない正社員の働き方にもあるということは明白です。


そうです。10時まで働かなくても同じ給料がもらえれば、あるいはへらされても生活できていければ問題ないわけです。前者は己の生産効率のアップ、後者は賃金下落分の社会保障での上乗せ、あるいは贅沢気分の抑制、生活の省コスト化によってしかなしえません。社会保障上乗せは、その原資自体がどこかからもってくる必要があるので結局社会の総和としては豊かさはかわらない。だが技術の進歩がああれば、生産力と消費効率のアップの両方を実現させることが出来ます。パソコンなどは事務用品につかって生産効率アップ、消費者がネットオークションに使って消費効率アップ、両方に使えます。優れた金融商品が出来たり、クルマの燃費が良くなっても同じことがいえます。

人間は、しのごのいわずに技術革新のいたちごっこに埋没すべし!ということです。実質、他の道はありません。』 (2007/03/06 20:20)


# Arisan 『>tu-taさん。

つまり、今の運動が魅力的なものを提示できていない、ということですね。
たしかにそうだと思いますが、魅力を見つけ出していくのは、結局は一人一人でやるしかないことでもありますよね。集団からの個人の独立を保ちながら、ということも大事かもしれません。
どうも、自分がそういう活動に関わってるわけじゃないので、はっきり言えないんですが。


>natamaruさん。


技術革新は反対じゃないですよ。
頑張ってください。』 (2007/03/06 21:33)




またまる>そうですね。