2006-01-01から1年間の記事一覧

壁で区切られている空間とは

人工的なものが、そうでないものを圧倒しつつあり、それに耐えられない人や抵抗しようとする人たちが、多くの場合はやむなく、壁で区切られている空間ではない、別の位相の空間を見出そうと動いている。動き始めている。 (略) ここで考えられている「他者…

06年最後のエントリーは、労働運動について考える

=りんく こめんと # せれいう 『どんなぼんくらでも自分で事業たちあげてみれば、人をやとうってのが どれだけリスキーで大変なことかみにしみてわかるんだがなぁ でも、サヨってる奴は貴族みたいな連中だから切羽詰ってないんだよな 労働者を、一概に搾取…

『硫黄島からの手紙』

=りんくコメント(欄をまちがえたので実際はhttp://d.hatena.ne.jp/Arisan/20061227/p1#の方に投稿しています) # せれ 『どうして日本人はこんなに必死にたたかっていたんだろう・・日本はおもわず必死でまもってしまうたくなるほどすばらしい国だったんだ…

学校の変容と私のなかの無力さについて

=りんく こめんと # てそえうて 『>ところで、やはりこの本のなかで稲葉は、マルクス主義の考え方の重要な特徴であり武器であった「搾取」という概念の有効性が、今日の社会ではすでになくなってしまったと述べているのだが、その当否はともかく、これは重…

教育基本法改正案成立にあたって

間違いなく日本の行く末を左右するだろう、いやそれ以前に、多くの子どもたちの生の形と行く末に決定的な影響を及ぼすだろう、教育基本法の改正案が、国会を通った。この問題について、連日メルマガで強力なメッセージを発し続けていた竹山徹朗さんが、『マ…

女性の存在論的な先行性」について

この本を読んでいてすごく興味深かったことのひとつは、ラカンが「女性的」であるとした「すべて‐ではない」という論理のことだ。「コギトと性的差異」と題された本書の第二章では、このことがカントの哲学との関連において論じられている。=りんく コメン…

南京事件否定派が増殖するメカニズム、そして「水俣」との共通性

南京事件の場合、被害国(この言い方、あまり好きではありませんが)に現時点で民主主義がない、言論の自由がないという特殊性がありますから、被害国の主張=全てウソくさい、というイメージが成立しやすいのだと思います。 (・・略・・) ただし中国=ウ…

「グレー」を「白」と主張する現象

(前略) (南京大虐殺の証拠が)実際には存在しない」から「あったと断定できない」と、主張の「横ずらし」がおこっている。「あったと断定できない」のなら「実際は存在しない」などと述べることはできないはず。つまり「黒とは断定できない」というグレーゾー…

労働の魅力とは

=りんく こめんと>そして、この点が大事だが、その社会参加の代償として、特別に強固な集団への帰属を要求されることもない。そういった自由(わがまま?)を手にいれるためには人並み以上に努力しなければなりませんがね。努力しなくていいのなら自由が束…

祖国について・補足

だから、本来「ありえない場所」であるはずの「祖国」が、「祖国愛」を経由して、知らない間に現実の国家と結びついていたりすることも起こる。「祖国はいいけど国家は駄目」というふうにすっぱり割り切れないんだな、きっと。あらためて言うと、ぼくはこの…

祖国について

引き続き、岡真理の『記憶/物語』を読んで。(中略)ジュネを敬愛した三島由紀夫にとっては、天皇はそうしたエロスの対象であり、日本はそういう意味での「祖国」だったのだろう。でも、ぼくにとっては、それは無理だ。ジュネにとって、フランスが「祖国」で…

物乞いの聖人

よく耳にする話だが、野宿をしている人で、とくに年配の人のなかには、生活保護を受けることを頑なに拒む人が少なくないらしい。=りんく コメント # さくら 『>そういう部分を大事にする考えをもたないで、ただ制度だけを整えればいいということではあるま…

「強制連行」という言葉について

朝鮮総連に関することをとりあげた先日のこのエントリーのコメント欄で、在日朝鮮人が日本に来た理由ということをめぐって、「強制連行」ということが話題になった。=リンク コメント # な 『初めてコメントします。ときどきですが興味深く読ませていただい…

NHK『プレミアム10』「女性のうつ」

これ、自身が経験者だという高木美保のコメントがすごく印象的だった。 女性は介護とか家事とか「やって当たり前」と思われる部分が男よりも大きく、実際には男性の2倍、3倍頑張らないと評価されないのが社会の現状だ。それだけに、頑張って誉められたとき…

ワーキングプア・誇りについて

「ワーキングプア」をとりあげたNスペのことを書いたきのうのエントリーだが、予想外に反響があった。=りんく コメント - # さんさん 『 >これまで作ってきたコミュニティーやプライバシーを守って生活を送りたいという人たちの気持ちを無視して、行政は人…

Nスペ・ワーキングプア

(前略)番組の前半に登場した34歳になる青年は、地方から東京に出てきたが、ずっと非正規雇用の職を続けてきたため、スキルがない。30歳をすぎてからの再就職はたいへん難しいので、なかなか職につくことができない。貯金も底をつき、住む場所もなくダ…

朝鮮総連のことについて

># Arisan 『ぼくの周りではあんまり聞かないけど、戦後にはいってきた人って、どのぐらいいるのかなあ?とくに朝鮮戦争までの混乱期だろうね。この時代のことは、ぼくも断片的にしか知らない。一度帰国したけど生活の基盤がなくなっててとか、4.3事件を逃…

スライド上映会『70年代の釜ヶ崎』

>16日日曜日、大阪市西成区でおこなわれた、1970年代の大阪釜ヶ崎の日雇い労働者の人たちの様子を映したスライドの上映と、お話を聞く会に行ってきました。=りんく # さ 『景気が回復し、昔より社会に余裕ができ、元気がある人はさっさと定職みつけ…

レイシズムと暴力

=りんく コメント # まんまん 『権力は責任が伴うので批判されるのは当然ですが、それを行使することは悪ではありません。違法建築つくったり、食料に不純物が入ってると批判されたからといって建築物の建造や食料品の生産は悪ではありません。すべての食料…

われわれと北朝鮮

りんく コメント # Arisan 『あれだけ軍隊が大きな存在を占めている国なので、朝鮮が軍事的な国家でないとも、暴力的な国家でないとも思いません。ただたとえば、アメリカや日本に比べて突出して暴力的かというと、ぼくはそうは思わない。そもそも、「国家は…

テポドン・脅威と制裁

世論調査によれば、今回のテポドンの発射をめぐり、経済制裁の強化や、安保理での制裁決議案の採択を支持する声が、国内では圧倒的だという。=りんく[コメントを書く] # さんば >発射に失敗して日本の領土に落ちてしまうことを、朝鮮は一番怖れていたので…

生野区で朝鮮学校の子どもが

メルマガ『PUBLICITY』などを通じて知ったが、大阪の生野区や愛知県で、それぞれ6歳と14歳になる朝鮮学校に通う子どもが登校時に暴力を受けるという事件が相次いだ。/もともと、朝鮮の人たちに対するレイシズム的な攻撃というのは、この国の社会において…

朝鮮民主主義人民共和国について考える

この国のことについて考えようとすると、自分と国というものとの関わりを問い直さざるをえなくなる。それは、自分が住む日本という国と、朝鮮という国とでは、同じ「国」とは言っても、その成り立ちが、少なくとも成り立ちの説明のされ方が、また説明に対す…