もんも氏への突っ込みへの突っ込み


MellowMoon 
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>貴方はしょっちゅうポル・ポトを引き合いに出して共産主義批判を繰り出してますが・・・
>少なくとも私はポル・ポトについて言及した英語の本など一冊も読んだことがありませんし、また映画「ホテル・ルワンダ」が話題になるまでルワンダ内戦について知識も関心もありませんでしたよ。・・・


ポルポト関係の書籍をよんでないから自分は影響されてないんだ・・と言い逃れしたいのでしょうが、無意味です。読んで無くても同じことです。


ポルポトとCrowClaw氏の信条は同根だからです。

税金が、恵まれない子を助けるということを知っていても、国家がそれをどんなに啓蒙しても、人間は、隠し田つくったり税金逃れしたしてなるべく払わないようにつとめます。ですが、我が子や父親や妻にたいしてそういうことはしません。何百万もぽんと寄進し、彼らのために働くことをいといません。

ああ、やっぱり我が子や恋人じゃないと助けたくおもえないよー、というのは人間の自然な感情です。下々の人間はほっといてもそうしますので、上から強制する必要がありません。


逆に、人が、顔をみたこともない人にぽんと何百万もおのれの稼ぎを平気で分配するには、自然の感情にまかしただけでは絶対にできません。強烈な宗教心を持たせる、啓蒙や暴力によって社会が徹底さすなどといった、なんらかの社会エネルギーを消費します。


社会エネルギーとは、必要とされる仕事が増えることによって、自治体に担当役人が大量雇用され、外部業者が委託され、予算が拡張したり町内会の雑務がふえることをさします。社会コストともいうべきでしょうか。


自然にさからったことは社会コスト(エネルギー)を消費し、則ったものは人はほっといても行うので消費しません。


確かに、みんなが、骨髄バンク登録や恵まれない子への援助をもっと頻繁にするようになったら今以上に世の中はよくなります。皆だって、それは重々わかっています。ですが、これを徹底さすには、徴収、啓蒙の担当官がひとのいいおじさんおばさんでは絶対にうまくいきません。警察官や憲兵以上の、生殺与奪を含むかなりの強制力を与える必要があります。


だが、彼ら執行官だって人間です。そんな権力をあたえれられればどうなる?必ず濫用します。徴税を手加減することとひきかえに女性を強引に口説いたり、男をたらしこんだり、雑用をおしつけたり・・しかも、少数の精鋭をえらべるならいいでしょうが、カルトコミューン程度の規模とちがって国家全体に広げるのですから、少数ではおっつかなくなるので、必ず質の悪い人材も登用しなければならなくなります。とんでもない悪党でさえ担当官になることができます。っていうか、(体制の種類にかかわりなく)そういうずるがしこい奴ほどするすると権力にもぼりつめやすく、善人は排除されがちです。(現実がこうなってしまいがちだからこそ、権力の強制に頼らないと維持できないような社会体制はなるたけ避けて、最小の権力行使でまわっていく社会システムがのぞましい・・という古典派の考えがおこってきたわけです。)



強大な権力の行使に頼らなくては回っていかない社会。。それがポルポト文化大革命や一時期のフランス革命スターリンロシアやヒッピーの僻地コミューンやヤマギシ農場や上九一色村や浅間連合赤軍アジトグループです。連中は名前や規模こそ違ってますが”素晴らしい理想を標榜しているが、その理想を徹底さすためには暴力というすばらしくない存在が絶対に必要なので現実的に考えると全然すばらしくないシステムだ=理想はいいのだが現実的には悪”ということにかけては根っこは全く同じです。


連中の悪事は秘密でもなんでもなく毎年のようにニュースでやっているし、残された文献も膨大です。それなのに、どうして同じことをするのですか?同じだということに気が付いてないのですか?それとも、同じだとわかってて、あえてそんなことを言ってるのですか?ホント、不思議です。