Casual Revisionism への突っ込み

natamaru1232007-04-09



南京事件否定論者はしばしば「中国の言うことを真に受けるな」という言い回しを使うことがある。確かに中国は現在でも共産党一党独裁の続く、言論の自由の無い国であり、そうした国の発する政治表明は、民主的な批判に曝されることの無いものだから、安易に信用するな、という考えには一理あるかもしれない。
しかしながら、中国側の言い分は「メディアリテラシーが大切だ」などと言いながら滅多なことでは信用しないくせに、ネット上に書かれているデマや真偽の怪しい情報は、中国を批判するのに役立つものでさえあれば、何であってもあっさり信じてしまうような南京事件否定論者の態度は、ただの「政治的偏向」を示すものであって、「リテラシー」のある態度とは到底呼びがたいのではないか。
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突っ込み

南京事件肯定論者や中国政府無謬論者はしばしば「右傾化した安部内閣2ちゃんねるの言うことを真に受けるな」という言い回しを使うことがある。確かに日本という国は言論の自由がありながら現在でも自由民主党という保守勢力が戦後ずっと政権をとりつづけている、そうした国の発する政治表明は、民主的な批判に曝されることがたくさんあるので、中国や北朝鮮のような国よりは言っていることに信頼性があるだろう・・という考えには一理あるだろう。

だから、日本の体側の言い分は「メディアリテラシーが大切だ」などと言いながら滅多なことでは信用しないくせに、中国側から発せられたデマや真偽の怪しい情報は、戦前の天皇制の肯定や現在の日本の国防に有益になる戦略体制を批判するのに役立つものでさえあれば、何であってもあっさり信じてしまうような中国政府盲信論者の態度は、ただの「政治的偏向」を示すものであって、「リテラシー」のある態度とは到底呼びがたいのではないか。



「中国人相手であれば人権無視の行いも許容される」というのも、やはり否定論者の「政治的偏向」を示唆するものに他ならず、「リテラシー」を示すものではないのだろう。勿論、政治問題として「南京事件」を捉えるならば、筆者も含めそれを語るあらゆる人は「政治的偏向」から逃れ得ないのは確かだが、それを「リテラシー」の問題に摩り替えるのだけはやめてほしいものだと思う。
というか、2ちゃんねるの書き込みを鵜呑みにしてしまうような「リテラシー」の人に「中国のプロパガンダの脅威」を語られてもなあ…。まあ一番プロパガンダに弱そうなのはそういう人々なのだろうから、ある意味合理的な行動なのだろうが。


「旧日本軍相手であれば人権無視の行いも許容される」というのも、やはり肯定論者の「政治的偏向」を示唆するものに他ならず、「リテラシー」を示すものではないのだろう。勿論、政治問題として「南京事件」を捉えるならば、筆者も含めそれを語るあらゆる人は「政治的偏向」から逃れ得ないのは確かだが、それを「リテラシー」の問題に摩り替えるのだけはやめてほしいものだと思う。
というか、本多勝一や中国政府の発言を鵜呑みにしてしまうような「リテラシー」の人に「日本軍国主義プロパガンダの脅威」を語られてもなあ…。まあ一番プロパガンダに弱そうなのはそういう人々なのだろうから、ある意味合理的な行動なのだろうが。